臨床心理学は、人の心はどういうものか、人の行動にはどんな特徴があるのかといった分析を踏まえ、心理的課題を抱える人たちにどのような支援をしていったら良いかということを科学的に考えていく「援助の学問」だと捉えています。
発達心理学的に言えば、人は生きていれば必ず課題に直面します。壁を乗り越えることで人は進化していくことができるのですが、どうしても自力では難しいという場面も出てきます。
そこを支援するのが、私たち臨床心理学に携わる者の役目です。
■支援について科学的に考える
科学的に考えるといっても、物理学や化学のように原因を追及していくわけではありません。人間に関わる問題で原因を探すことは誰かが悪い、あるいは誰かのある行動が悪い、といったように悪者探しをすることになります。
しかし、問題は人と人との間で何らかの悪循環が起こっていることで発生します。そこで、この悪循環を断ち切るような行動を見つけることで解決に至ることをサポートしていきます。
■より幸せになる学問
臨床心理学とは「より幸せになるための学問」であり「笑顔を失っている人にそれを取り戻してもらうための学問」といえます。
学問というのはどの分野であっても人が幸せになるために追及するものです。例えば、「新しい薬をつくる」とか、「ロボットをつくる」といった学問でも、なぜそれをするかは究極的にはそれらを媒介にして人が幸せになると考えるからです。
一方で、臨床心理学というのは媒介が入らずダイレクトに人の幸せを追求していけるものだと思っています。
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